液体の水は、水分子特有の水素結合というつながりで隣の水分子と手をつなぎ合い、熱が加わると動きが活発になり、離れたり、またつないだり、まるでダンスをするように繰り返している、長い間、そう考えられていました。

長年にわたって液体の水は、ランダムに水素結合して歪んだ状態で分子が並ぶ「連続体モデル」の考えが主流でしたが、氷に似た構造と水素結合が歪んだ構造が入り乱れた「２状態モデル」が正しいとする研究が進んでいます。

液体の水を分子レベルで見ると、手をつないだり離したりしてダンスをしている水分子と組体操をしている水分子という、２つの異なる姿をした水分子がごちゃごちゃと混在しているようなのです。